さあ、ミサもいよいよ佳境に入ってきました!

(グレーの文字は、注釈として私の方で加筆した部分です、ご了承を)


Part 3 :Meal Sharing

聖書朗読の後、私達はテーブルへと移動します。

それは友人宅で食事をいただくときに、

  1. テーブルをセットして、
  2. 食前の祈りをして、
  3. 食事をシェアします(食べて、飲む)

そんな流れですね。同じようにミサで行われる儀式的な内容も、このように呼ばれます。

  1. Preparation of the Gifts: 贈り物(または捧げ物)の準備
  2. The Eucharistic Prayer: 聖餐の祈り
  3. The Communion Rite: 聖体拝領の式

・Preparation of the gifts

初代教会の時代はそれぞれが家からパンとワインを教会に持ち寄って、ミサのために用い、それはまた聖職者や貧しい人に与えられました。今日でも同じように会衆に提供され、貧しい人のためには献金という形で提供されます。その教会のメンバーがバスケットを会衆に回し、集まったお金は、捧げ物として使われるパンとワインと共に祭壇にいる司祭に捧げられます。

会衆から司祭へ捧げられる、パンとワイン

ある他の記事で、私がなるほどな〜と思った解説がありましたのでちょっと注釈で。。。

旧約聖書時代、イスラエルの民は自分の罪を許してもらうために、神殿に指定の動物の捧げ物を携えて行きました。祭司が特定の儀式にそって、自分の代わりに捧げた動物を生贄として、その人の目の前で動物を殺し、その血が流されました。

これと同じことを今、私達は行っているわけです。私達はイエスの御体と血潮を携えて自分達の罪の贖いとして、神殿にいくように祭壇へ進み、それを司祭に渡すんですね。

司祭は受け取ったパンとワインをテーブルにセットし、ワインと聖水を混ぜ、その後その聖水で手を洗い、キリストと弟子たちとの最後の晩餐を思い起こすよう努めます。→このワインと水を混ぜること、食前に手を洗うことは、キリスト時代のユダヤ人たちが食事の際にする習慣でした。

最後に司祭は会衆を、この犠牲の捧げ物を神様が受け入れてくださるよう、共に祈る事を促します。私達はその祈り:Prayer Over the Gifts にAmenと応答し、立ち上がり、ミサの中でも中心的な祈りに加わって行きます。

司祭:
Pray, my brothers and sisters,
that our sacrifice may be acceptable to God, the almighty Father.
会衆:
May the Lord accept the sacrifice at your hands,
for the praise and glory of his name,
for our good, and the good of all his Church.

・The Eucharistic Prayer

ここからなされる長い長い祈り、それは私達を、ミサの核心、または信仰の核心へと導きます。日曜ごとに言葉は変化するかもしれませんが、この祈りは常にこのような構造になっています、

  1. 人類の歴史において神様がなさった大いなる救いの業を覚え、私達は神に呼びかけます。
  2. 私達は、人類の歴史の中心であるイエス・キリストを思い起こし、彼が死ぬ前の最後の夜に私達に残した、特定の記念の式を思い起こし、私達はキリストのパッション(受難)、死、復活に思いを馳せます。
  3. これら全ての神の救いの業を思い起こした所で、神に、キリストを通した救いの業を今日も継続して下さるように懇願し、私達がキリストによる一つの体一つの霊(one body, one spirit in Christ)となっていくように、と祈ります。

Invitation;

まずこの祈りはリードする人と会衆との対話の形で始まります。最初に司祭は「The Lord be with you」と会衆に呼びかけ、続いて、私達がそのテーブルにつく用意があるか、その意思があるか、また洗礼の約束(baptismal commitment)が更新され、自分自身を神に捧げる事を新たに望むか、という意味で「Lift up your hearts」と呼びかけます。私達はすでに用意ができている、という意味で「We lift them up to the Lord」と応答します。私達は神に感謝を捧げるために招待されているのです。そしてさらに「It is right and just」と応答します。

司祭: The Lord be with you. /会衆: And with your spirit.
司祭: Lift up your hearts. /会衆: We lift them up to the Lord.
司祭 Let us give thanks to the Lord, our God. /会衆: It is right and just.

“感謝と賛美を捧げる”という意味のトラディッショナルなギリシャ語の動詞で、この全ての行程の名前にもなっているのが「Eucharist」という言葉なんです。

Preface and Acclamation;

司祭は”Preface”に入っていきます。—–“preface”とは、一般的な意味の、本の序文、という意味ではありません。ラテン語で“before the face”という意味で、「神の顔の前に出る」という事になります。

私達は神の臨在の中に運ばれ、いかに神が私達にとって素晴らしい存在であるかが話されます。神の不思議さ、偉大さに会衆はその喜びを押しとどめることが出来ず、その喜びが歌となって現れます・・Wow! Wow! Wow! What a God we have! →日本語にすると・・わあ、わあ、わあ!!なんてすごい神様なんだ!?(って感じですか。。?)こんな気持が儀式的な言葉となったのがミサで唱えられます。喝采の声です:

Holy, holy, holy, Lord God of Hosts,
heaven and earth are full of your glory.
Hosanna in the highest.
Blessed is he who comes in the name of the Lord.
Hosanna in the highest

という長い言葉になってますが、時々メロディーを付けて歌われたりするので、そのうちに覚えてしまいます。 ちなみにこれらの言葉も全て聖書から来ています、参考までに→イザヤ6:3、黙示録4:8、マタイ21:9、詩篇118:25。


(かなり長くなってしまったので、今回はここまで。Part 3・その2 に続きます)