さて、前回ロザリオの祈り方をざざっとご紹介しましたが、今回はミステリー(日本語では神秘と呼ばれます)の解説に入りますね。
ロザリオの祈りでは日々、その祈りの中で、イエス様が歩まれた一連の歩み、特に節目となる出来事をイメージするようになっていて、それをミステリーと言います。大きくは4つのミステリーにわかれていて、曜日ごとにそれぞれ割り振られてます。
月・木> The Joyful Mysteries / 喜び(受肉)の神秘
火・金> The Sorrowful Mysteries / 苦しみ(受難)の神秘
水・土・日> The Glorious Mysteries / 栄え(ご復活)の神秘
ロザリオの小さなビーズ10個=1 decade(1玄義)ごとに、ミステリーの各項目:5つあります、をひとつずつ、です。順番に、それぞれの場面をイメージしながら(ここが結構、集中力入ります!!)、祈りの言葉を唱えていきます。(ロザリオの祈り〜その1を参照)
※映画「Passion」や「Jesus of Nazareth」などはイメージするのをすごく助けてくれますよ!
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今回は、最初のミステリー「The Joyful Mystery / 喜びのミステリー」です。
THE JOYFUL MYSTERIES/喜び(受肉)の神秘
1. The Annunciation ーお告げー:ルカ1:26-38
天使ガブリエルによって、マリアに、聖霊によってイエスを身ごもること、いとこのエリザベスが高齢でありながら身ごもったこと、などが伝えられる。マリアは「わたしは主のはしためです。お言葉どおりこの身に成りますように」(38節)と、その言葉を素直に受け入れた。
2. The Visitation ーご訪問ー:ルカ1:39-56
マリアが、いとこのエリザベスを訪問する。エリザベスの赤ちゃんはバプテスマのヨハネ。対面した途端、エリザベスは聖霊に満たされ、胎内でその赤ちゃんは踊った。
エリサベツがマリヤのあいさつを聞いたとき、その子が胎内でおどった。エリサベツは聖霊に満たされ、声高く叫んで言った、「あなたは女の中で祝福されたかた、あなたの胎の実も祝福されています。主の母上がわたしのところにきてくださるとは、なんという光栄でしょう。(41-43節)
※ロザリオの祈りで祈る聖母マリアへの祈りの一節「主はあなたを選び祝福し、あなたの子イエズスも祝福されました。」は、ここでのエリザベスの言葉からとられています。→英語の祈りですとBlessed are you among women, and blessed is the fruit of your womb.と、聖書の言葉そのままです。
3. The Nativity ーキリストのご誕生ー: ルカ2:1-19
ベツレヘムでイエス様がお生まれになった。その時羊飼いたちが天使によって導かれメシヤ=キリストが生まれたことが告げられる、そして天では大きな賛美がなされた。「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」(14節)
4. The Presentation ー主のご奉ー:ルカ2:21-35
イエスが生まれてから8日目、モーセの律法に従い、イエスに割礼を施す。その後、マリアとヨセフはイエスを神に捧げるため神殿へ行き、その時、彼らはシメオンに会う。彼は聖霊の示しより、救い主に会うまでは死ぬことはない、とされていた。
シメオンは幼な子を腕に抱き、神をほめたたえて言った、「主よ、今こそ、あなたはみ言葉のとおりにこの僕を安らかに去らせてくださいます、わたしの目が今あなたの救を見たのですから。この救はあなたが万民のまえにお備えになったもので、異邦人を照す啓示の光、み民イスラエルの栄光であります」。(28−32節)
するとシメオンは彼らを祝し、そして母マリヤに言った、「ごらんなさい、この幼な子は、イスラエルの多くの人を倒れさせたり立ちあがらせたりするために、また反対を受けるしるしとして、定められています。そして、あなた自身もつるぎで胸を刺し貫かれるでしょう。それは多くの人の心にある思いが、現れるようになるためです」。(34-35節)
5. The Finding in the Temple ー少年イエスを神殿で見つけるー: ルカ2:41-52
イエスが12歳になった時、家族で過越の祭りのためにエルサレムへ上った。帰り道、マリアとヨセフはイエスが一緒にいないことに気づき、あわてて彼を探しながらエルサレムへ引き返した。3日後にイエスを神殿で見つけたが、その時イエスは教師たち(Rabbis)と一緒にいて話を聞いたりしていた。マリアが「どうしてこんなことをしたんです」というとイエスは「どうしてお捜しになったのですか。わたしが自分の父の家にいるはずのことを、ご存じなかったのですか」(49節)と答えた。
聖書を持っている方は、一度それぞれの箇所を読んでから祈るとイメージしやすいかも知れませんねー。