ファティマの話が回心へと導く

悪魔祓いを始める段階で、バウダーン司祭はそのまず最初に「ファチマの聖母」の像を、その戦い場の中心に置きました。

彼が初めて、家を訪ねた1949年3月11日、彼がマナハイム家と話していると、ロビーの部屋から恐ろしい叫び声が2階から聞こえました。

彼らがロビーの部屋へ入ると、その少年は彼のベッドの上に座っており、明らかに、部屋の中にいる悪の存在に対して恐れている様子です。

そこでバウダーン司祭は彼のロザリオビーズを取り出し、その恐れている少年の首の周りにしっかりと付け、そしてロザリオを唱え始めました。

繰り返し話すこと38日間

ロザリオを唱え終えると、バウダーン司祭は”自然発生的”に説教をロビーに語り始めました、

その内容は、ロビーと同年代の3人の子どもたちが、他の誰も見ることのできないものを見た、という話でした。

バウダーン司祭は、1917年に起こったポルトガル・ファティマでの聖母のご出現の話を説明し、そしてその3人の子どもたちがどのように、神の母であるマリアを見ることのできる特権を得たのかを話しました。

ロビーはカトリックではありませんでしたが、この話が Hail Mary=アヴェ・マリアの祈りを説明する助けになりました。

ティーンエージャーであるロビーはファティマの話に夢中になりました、そしてバウダーン司祭は繰り返し彼に話し続け、それは38日間もの間続きました。

その中でロビーはさらにカトリック信仰について尋ね続け、最終的に彼を回心へと導き、その後、彼の両親も回心しました。

3月23日、ロビーはカテキズム(カトリック教理の解説)を学び始め、そして4月1日に洗礼を受けました。

その次の日にロビーは初聖体を拝領しました。それはバウダーン司祭の賢明な提案でした、なぜならその日は、その月の第一土曜日、初土曜日*だったからです。

彼らはともに、ファティマの聖母に敬意を表すためにロザリオを祈りました。

*初土曜日の信心は、ファチマの聖母からシスター・ルチア(この話の中での3人の子どもたちの中の一人)に与えられた内容です。

—5ヶ月の間の毎月第一土曜日、告解へ行き、御聖体を拝領し、償いの目的で5連のロザリオを唱え、ロザリオのミステリー(奥義)を瞑想しながら、私とともにいる時間を15分持つ— 私は、これらを実践する人々を、その魂を救うために必要な全ての恵みをもって、死を迎える時の助けを約束します。
ファティマの聖母からシスター・ルチアへ(1925年12月10日)

精神科病棟へ

そして4月10日、ロビーはアレクシャン・ブラザーズ病院の近くに運ばれ、その精神科病棟へ入ることを認められました。

これは悪魔祓いのさらなるプライバシーを提供するだけでなく、この少年としっかり向き合える、ということも意味しています。

ロビーの洗礼の後、彼に憑依している悪魔は、さらに凶暴になっていました。

ロビーが病院に着くと同時に、その教区の教師・コーネリウス氏によって、ファティマの聖母像が運び込まれ、それは病院の正面玄関の通路に置かれました。

(つづく→)