日本には大小さまざまなクワイヤが、実にたくさんありますね!本当にうれしい限りです。練習時に指導者が毎回いればいいですが、いない場合でも、メンバーだけで定期的に集まって練習している、というクワイヤも少なくないんじゃないでしょうか。

いずれの場合も、ただそのまま曲を流して、合わせて歌って、はい、終わり、というんではもったいなさすぎます。

あるポイントポイントに焦点を当てて練習していくと、格段に歌の仕上がりが違ってきますよ。今回は、そんなポイントをピックアップしてご紹介したいと思います。

 

息継ぎで歌い出しを合わせる

大人数で歌う際に、歌の出だしを揃えることは、とても重要です。最初の出だしで歌っている本人が気持ちが良いと、その後の歌もどんどん良くなっていくし、歌いやすいです。しかし出だしでばらばらだったりすると気持ちがのらず、その後の歌もあまりよくなくなってしまう・・それぐらい出だしで決まったりします。

もちろん、指揮者のタイミングで歌い出しのキューを出すんですが、それだけで合わせようとしてもなかなか難しいものです。

そこで使うのが、呼吸です。息を吸ってからもちろん歌いだしますよね。その息を吸うタイミングを、リズムに合わせて、みんなの呼吸を合わせて息を吸って、それで歌い出すと、簡単に歌い出しをピタッと揃えることができます。

これは、メンバー全員がその曲のリズムを感じていることが大前提です。

(追って、リズムをからだで感じることについて、記事を書こうと思っています)

からだでリズムを取ることはとても大事で、こういうところに生きてくるんです。最初の曲のイントロからリズムを感じてもらい、必要ならば身体でリズムを刻みながら、その動きもクワイヤ全員で合わせながらやるとスムーズに行きます。

また指揮者のキューの出し方も揃えないといけませんから、指揮者も一緒に同じようにリズムと呼吸をやることも大事ですし、そのキューもメンバーにわかりやすいように、出すよう心がけましょう。またクワイヤは全然関係ない方向を見ているのではなく、ちゃんと指揮者に注目していることも大事なことです。

 

強弱を付けて、歌にドラマを生み出していく

どんな曲にも大なり小なり、必ずドラマがあり、ストーリーがあります。そのダイナミクスを歌声でもはっきりと表現することが、その曲をさらに生きたものにしていきますし、歌っていても一つの楽曲の作品を作り上げる、というような特別な達成感があります。

それがそういったドラマを無視して、ただ棒読み状態で歌っていても、その曲の良さが半減、どころか、全然生きてきません。何を歌っても一緒、になってしまいます。

その強弱の出し方は、指揮者がしっかりと指示してあげなければいけない要素です。ボリュームを押さえるところ、ボリュームを出したいところ、歌い出しにインパクトを出したいところ、勢いがほしいところ、言葉をはっきり出したいところ、フレーズを伸ばしたいところ、逆にパシッと切るところ、などなど、指揮者はその曲のドラマをしっかりイメージして、明確にクワイヤに伝えていくことが大事ですね。

またクワイヤも、その指示を逃さないように、常に指揮者に注目していて下さい。その指揮で出される指示についていき、しっかり答えます。

ボリュームが大きな部分はは、ボリュームの小さい部分があって、初めて生かされます。簡単なことなのですが、ここが案外と忘れがちな部分なのです。なのでずっと100%な状態で歌わず、ニュートラルなポジシションも必要なのだ、ということを覚えておいて下さい。

 

指揮者がいない場合には・・

指導者がいない時にどうするか。。

それは案外簡単で、クワイヤのメンバーの誰かがその指示を出してあげればいいわけですね(笑)誰かが指揮をすればいいんです。

しかし、この指揮する場所に立つのは、結構勇気がいるものです。いきなりメンバーの前に立たなければいけないんですから。。しかしそこはクワイヤのため!と割り切って、一歩前に出てみましょう。また誰か一人に任せず、曲によって指揮の分担を決めてやってもいいですね。

指揮をする立場にいると、クワイヤで歌っているだけではわからない、さまざまな学びがありますよ!ぜひ一度、チャレンジしてみて下さい。