グルーヴ、と一言で言っても、人によっていろいろと捉え方があるようです。ドラムの人が感じるグルーヴと、ギターの人が感じるグルーヴ、ピアニストが感じるグルーヴ、やっぱりそれぞれあるのかもしれません。

(グルーヴと聞いて・・・Earth wind and fire を思い出した人!私と同世代ですね(笑))

と、ここで、Wikipediaではグルーブをどのように言っているのか、見てみましょうか。

“グルーヴ(groove)とは音楽用語のひとつ。形容詞はグルーヴィー(groovy)。ある種の高揚感を指す言葉であるが、具体的な定義は決まっていない。語源は(アナログ)レコード盤の音楽を記録した溝を指す言葉で[1]、波、うねりの感じからジャズ、レゲエ、ソウルなどブラックミュージックの音楽・演奏を表現する言葉に転じた言葉である。現在は、素晴らしい演奏を表す言葉の1つとして、ポピュラー音楽全般で用いられる。
グルーヴを構成する要素としてはリズムやテンポ、シンコペーション、アーティキュレーションなどが挙げられ、主にリズム体(ベース、ドラムス、パーカッションなど)を対象とした概念である(例:グルーヴィーなドラミング、など)。「ノリ」(乗り)を表す言葉である。ジャンルによって感じるグルーヴは様々で、グルーヴ感の会得は、演奏者にとって必要不可欠な要素のひとつである。”

https://ja.wikipedia.org/wiki/グルーヴ

 

ということで、やはり・・・具体的な定義は決まってないんですね〜。でも、音楽にはこのグルーヴ感はなくてはならない存在です。機械には出せない、それぞれ特有の特徴を表すことができるのも、このグルーヴ感があるかどうか、だとも言えると思います。

いずれにしても、リズムを生み出す楽器に関して、特にこの”グルーヴ感”という言葉が当てはまりそうですね。

ここでは特に、歌う時に感じるグルーヴ、というのを中心に、私が個人的に感じている観点で、見ていきたいと思います。

私は、実はもともとバンドでドラムを叩いて演奏していました。ですので、リズムには結構うるさい方だと思います(笑)

 

グルーヴはバスケットボールのドリブル(のイメージで)

歌は、基本的にメロディーなので、音楽の構造から言ったら「ウワモノ」なのですが、やはり歌がリズムを感じているのとそうでないのとでは、その音楽全体が、全然違う仕上がりになってしまうわけですね。

逆に言えば、歌のメロディーと、言葉のリズム、息継ぎの息遣いでグルーブ感を表すことが可能だと思っています。

で、私が感じているグルーブ感というのは・・・形で言うと、円、もっと具体的に言うと、縦長の楕円形です。

例えば、バスケットボールをドリブルしている時、ボールが地面にヒットする時に速度が速まり、その反動でボールは中に上がっていくわけですが、その上に上がっている時の速度は少しゆっくりになりますよね・・・そんなイメージなんです。

そしてドリブルを続けている限り、ボールが地面にヒットする感覚は一定で、その音もリズムを刻んでますよね。

そのリズム、地面にヒットする音と音の間にもボールは空中にあり、目にも見えています、当たり前ですがボールは消えはしません。ボールが上下に動きながら一定のリズムを刻んでいる。

同じようにリズムは音と音のあいだにも存在していて、もっと具体的に言うと、一拍と一拍のその間という事になりますが、そのヒットしている点と点だけではなく、点と点のあいだの感覚をしっかりと感じるのがグルーヴだと思ってるんです。

そして、その一拍と一拍の間の線というのは、決して直線ではなく、曲線で、しかも一定のリズムを刻んでいるので、それが楕円という形になって、途切れることなくずっとリズムは続いていく・・そんなイメージがあります。

 

感じていればグルーヴが歌に自然と表れてくる

歌にグルーヴ感が出てくると、曲全体の「躍動感」がさらに増します!伴奏だけじゃない、歌も一緒にグルーブを感じ取り、それにしっかり乗っかっていれば、全体のグルーヴ感をさらにイキイキとしたものにします。

しかもウワモノですから、音楽の構造としては最前線に歌は来るわけです。歌がその曲のストーリーを作っていきますから、曲全体がただの音の集まり、から、メッセージ性をもった生きたものになっていくわけですね。

と言っても、実際に歌っているときにはほとんど何も考えず、歌っていることのほうが多いのですが。。(汗)

 

自分のからだで、まずは感じてみよう

ということで、まずは自分のからだでリズムを感じるようにしてみましょう。

先の記事で、からだでリズムを刻むために、音楽に合わせて足で踏んでいただいた4分音符。この4分音符を点、ではなく、ぎゅーっと地面を踏みつけてもらうことによって、そのステップ=点から、次のステップの点にいたるまでの間を感じてほしくて、ぎゅーっと踏みつけてもらいました。

音符と音符との間の空間、これをなるべく大きくとらえていくことが、グルーブ感を生み出すポイントだと思います。そんなことを考えながら感じながら、リズムをからだで刻んでみて下さい。