日本人はもともとが「和」を大切にする民族ですから、そういった意味で、調和を作ることは得意分野、だと思うのですが・・・これがなかなか難しいのです。

以前にもちらっとこのブログで書きましたが、ゴスペルを歌うために集まる人は本当にさまざまで、それこそみんな輪を大切にしながら、仕事でめいっぱい働いてきて、身も心もヘロヘロに疲れているのです。

仕事でギリギリまでがんばって、なんとか来る人もあれば、仕事の何かのプレッシャーの中にある人もいるでしょう、また人間関係で、家族関係で、何か悩みの中にある人や心配事がある人もいる、

逆にそんなに大変な中でなく、歌うのが楽しみで仕方がない!なんていう人ももちろんいますよね。メンバーそれぞれが、それぞれの状況をなんとか必死に通り抜けて集まってくるわけです。

そのメンバーを一斉にガバッと引っ張っていかないといけない、これが指導者の立場です。

指導者としては、それぞれの今ある環境は、とりあえず今だけは横に置いといて、この時間だけでもリセットして、限りある時間の中でゴスペルに集中してほしいわけですね。

そんなメンバーをいっきにゴスペルモードにするのには・・これは私のやり方ですが、アーメンコーラスはなくなてはならないものです。

ちなみにアーメンの意味は、「そのとおりです」「私も同意します」という意味になります。

 

アーメンコーラスでいっきにゴスペルモードへ

まず、私の指導するレッスンやワークショップでは、必ず最初にストレッチをしたり、お互いに肩をもみ合ったりします。これはもちろん、リラックスしてもらうのと同時に、まず仲間とのつながりを肌と肌とで(って、実際肌が触れ合うわけではありませんが、それぐらいな感覚で互いに触れ合ってもらって)確認してもらいます。この時間がほっと肩の力を抜いて、和気あいあいとなれる時間ですね。

そして、腹式呼吸を使った呼吸法やリップロールを使って、まずからだとのどを温めてもらいます。この時間は、自分ののどを温めることも兼ねているので、このリップロールからの発声練習には特に時間をかけてやっています。そうすることで、その後歌った時の声の出方が全然変わってくるからです。

その後に、軽く三声のハーモニーで歌えるアーメンコーラスを歌いながら、ソプラノ、アルト、テナーと、各パートを合わさった状態の全体の歌声を確認して、そこからいっきにゴスペルモードになっていただきます。

この段階までがウォーミング・アップですね。

でもたいがい、このアーメンコーラスが素晴らしくて、それでこのレッスンを終えても良いんじゃないか、っていうぐらい気持ちが満たされてしまうこともあります。というのも、それまでの各メンバーの今までの疲れやストレスがいっきに歌声にぶつけられ、発散され、新たな力がみなぎるのでしょうね。

このアーメンコーラスは、本当に簡単で、言葉もアーメン、しか言っていないにも関わらず、心にからだに深く染み入り渡る、素晴らしいコーラスなんです。

 

最後もアーメンコーラスを歌って感謝を持って締めくくります

その後、休憩時間をはさみながら、ある程度課題曲を練習して、もう終わりにする、という時に、もう一度アーメンコーラスを歌います。この時、私はメンバー全員でひとつの輪になって手を繋いでいただき、歌うように促しています。お互いが顔を見合わせる形で歌う歌声は、お互いの声が共鳴しあい、また心も一つになって歌うことができるように思います。

集まってくれたメンバーお互いに感謝、一緒に歌えたことに感謝、その日に歌った歌詞の一つ一つに同意して感謝、ゴスペルの主役である神に感謝・・・と、アーメンコーラスでひとつずつに同意しながら全員で声を合わせて歌うんです。

先ほども言いましたが、アーメン、の意味は、そのとおりです、私は同意します、という意味です。全てがアーメン、曲で歌われている歌詞にアーメン、メンバーにアーメン、ここまで守り導いてくれた神様にアーメン、という、それぞれの思いが、最後のアーメンに注がれているでしょう。

そして終わった後は、みんなスッキリ!疲れていた心もからだも癒されて、さらに新たな力をいただいた状態で、それぞれの場所に帰ります、これからも神様の守りがあることを祈りながら。。

Amen Chorus